リーンバルクは体脂肪を増やさずに筋肉だけを増やす食事増量方法。
「筋トレして筋肉を増やしたいけど、脂肪も一緒に増えるのは嫌だ」
「筋肉デブにはなりたくない」と思っている人には最適です。
男性だけでなくリーンバルクは女性もやっている人が多いんですよ。
この記事では、リーンバルクアップ時のタンパク質・炭水化物・脂質・カロリーなど必要摂取量の計算方法・期間・バランスを取りながら筋肥大するトレーニング方法など詳しく解説していきます。
パナ子
- リーンバルクとは
- リーンバルク・ダーティーバルク・クリーンバルクとの違い
- リーンバルクのメリット・デメリット
- リーンバルクの具体的なやり方
リーンバルクとは?
リーンバルク(Lean bulk)とは、ボディメイク方法の一種であり、体脂肪をつけないように注意しながらバルクアップをする方法です。
※バルクアップとは筋トレで身体を大きくすること。
近年ではダイエットの主流となっていて、カロリーをコントロールしながら食事をするので健康にも良いとされています。
忙しいとつい食事は安くて簡単なもので済ませたり、早く出来上がるインスタントものを選んでしまいがちですが、せっかく筋トレをするなら、食事面も見直していきたいですよね。
身体にとって大切なトレーニングと食事を計画的に行い、理想的な身体を目指しましょう。
リーンバルク・クリーンバルク・ダーティーバルクの違い
ではその違いを見て行きましょう。
リーンバルクは、体脂肪が極力つかないようにしながら筋肉量を増やすやり方を言います。
体脂肪は増やさないために、脂質やカロリー摂取に注意が必要です。
具体的には、炭水化物・たんぱく質の摂取カロリーを抑え、脂質は極力取らないようにします。
クリーンバルクは、脂質さえ制限できていれば摂取量やカロリーは気にせず食べれるのが特徴です。
ですが、やはり食べすぎると太ってしまうだけなので、脂質を制限しつつ、カロリーにも多少気にする必要があります。
さらには、ウィンナーやベーコンなどの加工食品や、ポテトチップなどのジャンクフード等は控えましょう。
ダーティーバルクは、食事の量を増やして身体を大きくする方法。
食事内容は一切気にせず、とにかく食事の摂取量を増やしていくというものです。
言い換えれば、好きなものを好きなだけ食べられます。
ダーティーバルクは、体重の増量は簡単ですがその後の減量は大変なので、減量に失敗すると、ただ太ったという結果になる可能性も。
ですが、早急に筋肉がほしい!という方にはおすすめの方法です。
リーンバルク・クリーンバルク・ダーティーバルクの比較表 | |||
---|---|---|---|
食事で気を付ける点 | カロリー制限 | こんな人におすすめ | |
リーンバルク | 脂質を抑える | あり | 体脂肪を増やさずに筋力量を増やし、徐々に体を大きくしたい。 |
クリーンバルク | 脂質を抑える(ジャンクフードを控える) | なし | 脂肪増加を最小限に抑えて筋肉を増やしたい。 |
ダーティーバルク | 好きなだけ食べてOK | なし | 1日でも早く体重も筋肉も増やしたい。 |
リーンバルクのメリット・デメリット
リーンバルクのメリット
リーンバルクのメリットは減量が楽に感じるところが最大のメリットです。
途中で挫折し暴食に走ってしまった、、なんて経験がある方もいると思います。
さらに、綺麗に筋肉をつけることができ、かつ減量も少ないので体型が大幅に変わってしまうことがないので理想の状態をキープしやすくなります。
リーンバルクのデメリット
リーンバルクのデメリットは、制限が多いのとカロリー計算がめんどくさいことです。
時間と手間がかかるので、我慢強くない人は挫折してしまう可能性もあります。
脂質を制限する、ということだけであれば脂質の高い食べ物をリストアップし、食べないようにすれば済みますよね。
だけど、カロリーを計算するとなると、少しめんどくさいと思うのが本音。
カロリー計算が苦手な人は、無料で食べたカロリーを計算してくれるアプリ「あすけん」を上手く利用してリーンバルクに挑戦してみましょう。
リーンバルクのやり方
それでは、リーンバルクの具体的なやり方を説明します。
リーンバルクの大まかな流れは次の通り。
①減量 ⇒ ②カロリー設定 ⇒ ③PFC計算 ⇒ ④トレーニング
上記のサイクルを回しながら、約1か月単位でメニューを見直していくのが基本です。
リーンバルクのやり方1.まずは減量
リーンバルクを始める前提として、体脂肪率を15%以下に減量する必要があります。
「なんで体脂肪率を15%以下にする必要があるんだ?」
と思う人もいるかと思いますが、体脂肪率が15%以上あるとダーティーバルクをやっているのと変わらないからです。
体脂肪の落とし方は「【必見】男性がモテる体脂肪率は何%から?超効率ダイエット方法と食事方法」の記事を参考にしてください。
まずは体脂肪を落とし準備が整ったら、体重維持に必要なカロリー量と摂取すべきカロリー量を計算します。
リーンバルクのやり方2.摂取するカロリーを設定する
リーンバルクで摂取するべきカロリーは、次の計算式で求めます。
メンテナンスカロリー + 250kcal
※メンテナンスカロリーとは体重をキープするために必要なカロリーのこと。
メンテナンスカロリーを算出するには2つの計算方式があります。
どちらが優れているということはありませんので、自分が計算しやすい方法を採用して求めましょう。
1つ目の計算式
基礎代謝 × 運動強度依存定数A
2つ目の計算式
徐脂肪体重 × 45 + 250kcal
1つ目のメンテナンスカロリーの計算式
基礎代謝 × 運動強度依存定数Aの求め方
基礎代謝量(BMR)はハリスベネディクト方程式で求めます。
基礎代謝量 = 13.4×体重(kg)+4.8×身長(cm)- 5.68×年齢+88.4
次に、運動強度依存定数Aをかけます。
メンテナンスカロリー = 基礎代謝量 × 運動強度依存定数A
「運動強度依存定数A」は運動をどの程度行っているかにより異なります。
ほとんど運動していない→基礎代謝量 ×1.2
日課は普通のトレーニングのみ→基礎代謝量 ×1.375
トレーニングの他に仕事でかなり動く、トレーニング以外にもスポーツなどをしている→基礎代謝量 ×1.55
例:体重56kg 身長156cm 年齢30歳 ほとんど運動しない女性の場合 750.4 748.8 258.8
13.4×56(kg)+4.8×156(cm)- 5.68×30+88.4 = 1240kcal
1240(基礎代謝) × 1.2(運動強度依存定数A) + 250 = 1738kcal
2つ目のメンテナンスカロリーの計算式
徐脂肪体重 × 45 の求め方
メンテナンスカロリー = 除脂肪体重 × 40
除脂肪体重 = 体重(kg)-(体重×体脂肪率×0.01)×40
例:体重56kg 体脂肪率19% の女性の場合
{56kg – (56 × 10 × 0.01) } × 40 = 2016kcal
2016 + 250 = 2266kcal
上記計算により、リーンバルクに必要な1日にのカロリー摂取量は2266kcalとなりました。
また、今回は追加のカロリーを250kcalと紹介しましたが、トレーニングの年数によってカロリーをコントロールする方も多いです。
あくまでも目安ですが、慣れてきたら以下のように調整してみてください。
- トレーニングを開始して1~2年→150kcal
トレーニングを開始して2~3年→75kcal
トレーニングを開始して4年以上経過している→40kcal
トレーニングを開始して間もない方が筋肉が大きくなるスピードが早いので、それだけカロリーも必要になります。
初心者の方の方が、伸びしろがあるため筋肉はつきやすいので、その成果を楽しみつつトレーニングを行ってみましょう。
摂取するカロリー数が分かったら、次は脂質を抑えた食事内容にするために、PFCバランスを求めます。
リーンバルクのやり方4.PFCバランス(比率)を計算する
PFCバランスとは、これら3つのエネルギー量が食事全体のどのくらいにあたるかを計算したものを指します。
昔の日本人は和食を食べていたので、脂質の量は他国に比べて摂取量は少なかったと言われていますが、食生活の欧米化に伴い脂質の摂取量が増加。
人口の2~3割の人が目安より多く摂取しているのが現状です。
健康のためにもPFCバランスを整えた食事が必須ですが、リーンバルクでは決められたPFC比率とおりに摂取する必要があり、その割合は以下の通りです。
P(たんぱく質)=体重(kg)×2~3g
F(脂質)=Pの摂取量(g)の半分量(g)
C(炭水化物)=全体から差し引いた残りの分
私たちの身体の中で1gあたりエネルギーに変わる量は以下のとおりです。
例:体重70kg 摂取カロリーが2770kcalの男性の場合のPFCバランス
たんぱく質=210g【70(kg) ×3g】(840kcal)・脂質105g(945kcal)・炭水化物(985kcal)
※タンパク質1gあたり4kcal計算/脂質1gあたり9gで計算
脂質の制限さえ守っていれば、他は多少誤差が出ても構いません。
また、食事に関してはトレーニング後にたんぱく質をとることがポイントです。
特に動物性たんぱく質は吸収性が高いので、ぜひ運動後に摂取してください。
運動後30分以内は体がタンパク質を効率よく吸収してくれるので、筋肥大を狙うのには最高のタイミング。
なので、コンビニに売っているサラダチキンなどがオススメです。
反対に、ソイプロテインなどの植物性たんぱく質は身体への吸収がゆっくりなので、腹持ちが良いとされています。
調理があまり必要ないものだと、枝豆、ミックスビーンズ、アーモンドなどがあげられます。
一番手軽なのは、運動後すぐにプロテインを飲むこと。
中でもホエイプロテインは消化吸収が早く、運動後の筋繊維回復時のタンパク質補充に大いに役立ってくれます。
どんなプロテインがいいかは、「【本当は教えたくない】現役トレーナーおすすめダイエットプロテイン15選」の記事をを参考にしてくださいね。
リーンバルクのやり方5.トレーニング
リーンバルクには決まった筋トレメニューはありませんが、体脂肪をある程度落としていることから強めの筋トレでさらなるバルクアップを狙います。
リーンバルクをやるときはチートディを設けよう
1週間に1日は好きなものを好きなだけ食べるチートディを設けましょう。
目的は、栄養を絞った生活が続いてしまうと、脂肪の減りが悪くなるためと食事制限でたまったストレスを解消するためです。
リーンバルクの食事例
リーンバルクにおすすめの食材
効率よく摂取することが一番難しいのはタンパク質。脂質と炭水化物はすぐに摂取できるので、高たんぱくの食材を紹介していこうと思います。
肉類(100gあたりタンパク質含有量)
生ハム(24.0g)、鶏ささみ(23.0g)、ローストビーフ(21.7g)、牛もも肉(21.2g)、豚ロース(19.3g)、鶏砂肝(18.3g)、ロースハム(16.5g)、ウインナー(13.2g)となっています。魚介類(100gあたりタンパク質含有量)
イワシ丸干し(32.8g)、いくら(32.6g)、焼きたらこ(28.3g)、するめ(69.2g)、かにかまぼこ(12.1g)、魚肉ソーセージ(11.5g)などがあります。卵類(100gあたりタンパク質含有量)
卵黄(16.5g)、ピータン(13.7g)、ゆで卵(12.9g)、ウズラ卵生(12.6g)、生卵(12.3g)、ポーチドエッグ(12.3g)、卵白(11.3g)、ウズラ卵水煮缶(11.0g)です。大豆製品(100gあたりタンパク質含有量)
きな粉(35.5g)、油揚げ(18.6g)、納豆(16.5g)、がんもどき(15.3g)、厚揚げ(10.7g)、こしあん(9.8g)、豆腐(6.6g)、豆乳(3.6g)となっています。乳製品(100gあたりタンパク質含有量)
パルメザンチーズ(44.0g)、脱脂粉乳(34.0g)、プロセスチーズ(22.7g)、カマンベールチーズ(19.1g)、クリームチーズ(8.2g)、植物性生クリーム(6.8g)、ヨーグルト(4.3g)、牛乳(3.3g)です。ただ乳製品は各商品によりタンパク質含有量に差がありますので成分表記で確認しましょう。
リーンバルクの食事例
リーンバルクの食事を作るのは結構しんどい!
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マッスルデリは、減量用・維持用・増量用の3つのプランから、自分に合ったお弁当を選択できる宅配弁当サービスです。
今回頼んでみたのは、減量用セット【リーン】。上記の写真はサーモンとアスパラセット弁当を盛り付けたもの。
1食あたりのカロリーは421kcalしかないのに、タンパク質が36gも入っていてリーンバルクの食事にはピッタリで味もおいしいので大満足。
リーンバルクの食事管理を助けてくれる無料のアプリ
食べたい食事メニューや食材を入力するだけで、カロリー計算を全て自動やってくれて完全無料。
自分で行うと間違いに気づかない可能性もあるので、計算はアプリに頼るのがおすすめ。
使ってみたら案外簡単だったと感じるかもしれないし、やり始めたらハマってしまうこともありますよね。
かしこくアプリを使って、リーンバルクにトライしてみましょう。